実在
「認めたものから影響を受ける。あるのは愛のみ。」
この言葉は実在するものは愛だけであり、それ以外はすべていずれ必ず無くなる影、幻であり、それらのいずれかを実在と認め執着が過ぎると様々な影響を受けてしまうという意味です。人の(肉体の)目に見えるものは一物一点、すべてが”影、幻”であり、実在は唯一愛だけだということです。愛一元ということです。
たぶん、こんな話を受け入れるのは難しいという人の方が多いと思います。でも、上記の話を”こんな話があったなぁ”という位ででも記憶の片隅に残しておいて欲しいのです。また、何かの縁に触れてこの話を思い出したら、是非この文章を再読していただけたら嬉しいです。
愛は(神、命、本質、真理、光、無限意識など唯一の実在を説明する言葉はたくさんあり、人によって使う言葉が違ってくるのだと思います。何しろ無限ですから言葉で説明すること自体が困難なのです)すべてを創造し、形造り、生かしています。無限にです。そして、それらすべては、いずれ形が無くなります。元に戻るということです。その一連の流れを司っているのが唯一の愛であり完全法則です。無限意識です。実は、それそのものが
“私”なのです。
“私”は一元の愛の中にいつもいながらそれぞれの器に入って本質を表現しています。器とは、人間、動物、植物、昆虫、鉱物、微生物などすべてのことを指します。それらいろいろな器に入り、その器を生かしつつその特性を表現します。そして”すべて”の中で人間だけが、思いたい放題、言いたい放題、やりたい放題をしているのです。なぜなら自由意志を与えられているからです。もし怒りや苦しみ悩みを感じるならば愛からズレています。そのズレた時に苦しんだり悩んだりしているわけです。
何かに執着したり分離感があるとズレていきます。なぜなら愛一元であるにもかかわらず創造物を実在だと錯覚し、さらに執着までしているからです。例えば肉体が私の本質だと思い込んでしまう様なことです。愛(本質)にあるのは慈悲心、すべてを労り、思いやり、生かすという思い(意識)です。
愛の波動を放てば愛の波動を受け、怒りの波動を放てばその波動を受けます。つまり私達人間は、日々自分で放った波動を受けているのです。今の自分がいるところとは、その結果(自分の放った思い、言葉、行為の波動)が現れているということです。
その現状が苦しくて嫌なら、”元の自分である絶対愛”に意識を戻すしかありません。元に戻すには自ら努力するしかないのです。なぜなら他人の意識を変えることはできないからです。繰り返しますが自由意志が一人一人にあるからです。だから、できることはアドバイスくらいです。
つまり、私達人間は一人一人自己改善する義務があるということです。自分の意識を無限に解放するということです。自らの思いを変えることというのは結構大変ですが、そうしなければならないことを今の自分が忘れているからいろいろと迷い苦しむのです。”元の無限意識”に戻れば不安や恐怖はなくなります。
繰り返しますが、本当の自分とは愛そのものなのです。多くの人は、自分で意識を限定してしまっているのです。元々私達人間は無限意識であるのにです。だから、「これしかできない、何もできない、ちっぽけな存在」などと勝手に思い込んで悩んだり苦しんだりしています。必要以上に他人と比べることなどしなくていいのです。
もしかしたら、その様に他人と比較することで、あえて、優越感を感じたり、逆に劣等感を感じたりして、それらの感情がどんなものか実際に味わっている人もいるかもしれません。それも、人によっては必要あってしているのかもしれませんから、そのこと自体良いも悪いもありません。
しかし、いつまでもそんなことをずっとやり続けていたら、自分が無限意識であることを忘れて特定の思いに縛られ、変な思い癖がつき、自分で自分を限定していることになかなか気付かなくなってしまうかもしれません。
私達人間は、その様な思い癖に気付き、その癖を自ら反省し解消するには”時間”というものが必要です。その為に肉体に自分を閉じ込め、思いがすぐには実現しない(反省の為の時間がある)世界(地球)に何度も繰り返し来ているのだと思います。
要するに、肉体を纏っている間に”自分とは既に愛そのものである”ということを完璧に自覚しなければならないのだと思います。
なんとか早く自分を縛っているものを解きほどいて脱ぎたいものです。それが解脱と言われるものだと思います。何度も言いますが、それができるのは肉体を脱ぐまでです。
その様な意味でも”時間”とは実に大切なものだと思います。
私達人間の一転生とは、「物質をつかむための人生ではない。命を自覚するための人生である。」と言えるのではないでしょうか。その為には、どんな時でも、「私であること、私を生きること。」を絶えず意識していることが大切です。私とは愛、命、神のことです。その意識には、”労り、思いやり、生かして生きること”しかありません。それが愛です。それ以外には無いのです。それが唯一の実在です。繰り返しますが、すべてはこの一つの命に生かされています。
人は病気があると思えばその影響を受け、敵がいると思えばその影響を受けます。つまり、”自分があると認めたもの”から何かしらの影響を受けるということです。要するに真の実在は何であり、何が仮想なのかの識別ができるかどうかが重要だということです。
人間は、実在であると認識したもの(自分があると認めたもの)から何かしらの影響を受けるのです。しかし、あるのは愛のみ。それ以外は影、幻です。そこを識別できないから迷い生きることになるのだと思います。
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