無意味さを知る

社会

無意味さを知る
 「そんな事をしても無意味だよ」と、こんなことを何気なく言ったり、言われたりしたことは、誰にでもあると思います。
何かをする時の、そのやり方というのは、人それぞれいろいろあると思います。
例えば、営業のやり方、店頭販売のやり方、掃除のやり方、洗い物など台所仕事のやり方など、それぞれ自分なりのやり方があると思います。
私にも、何かをするときには、自分なりのやり方というものがあります。仕事の場合は、上司や同僚、時には後輩に聞いたり、本を読んだりしてやり方を模索していました。その時によく出た言葉が「そんな事をしても、無意味だよ」というものでした。その意味は、実績にあまり結びつかないよ、もしくは、経費が無駄になるだけだよ、とかこんな意味合いなんだと思います。お客様の本当のニーズにきちんと答えるというのは二の次になっていた様に感じます。
営業で、新規開拓をするのが一番大事だとする会社は、結構多いのではないでしょうか。もちろんアフターフォローも大切です。しかし、一人のお客様の使えるお金も限りがあるわけですから、ものを売るにしろ、お金を預けてもらうにしろ、限界が来ます。新規のお客様が次から次へと来ればいいでしょうが、そんな簡単にはいきません。そこから手っ取り早く収益を上げるために、回転売買が始まるわけです。必需品でもなければ、定期的に買わないと思います。ニーズというのは実はそんなに無いのだと思います。それを営業努力で、ある意味、無理矢理作るということを今までずっと、当たり前の様にしてきているのが現実ではないでしょうか。
その動機は、収益を上げ続けないと会社を維持できないというのがあると思います。ある程度利益を上げても、税金、厚生年金、医療保険などにかなりの額が行ってしまいます。だから、過剰に広告をしたり、不安を煽ったり、いろいろ試行錯誤して大量生産、大量消費の構図が出来上がったということです。そして、仕方がない、と言い聞かせて、手段を選ばず、手当たり次第にいろいろやる様になって、今も、仕方がないという理由で自然破壊が続けられています。これこそ、「そんな事をしても無意味だよ」と感じます。
つまり、今の社会制度は、制度設計者が自在にコントロールできるものであり、それを操作して、私達の大多数が、働き続けないと生活がままならない様にしている気がします。税金、特に消費税はずっと上がり続けていますし、年金も運用が怪しいですし、健康保険もかなり高いですし、しかも国民皆保険ですから、全然医者に行かない人も収入に応じて払わなければなりません。大多数の人は、そういう制度だから仕方がないと半分諦めているのではないでしょうか。でも、集められたお金はどの様に配分され使われているのでしょうか。中抜きする組織が多すぎます。そして、その実態が話題になっても、ずっと曖昧にされたままです。
制度というのは、目的があります。調べればこの制度が実行されたらどうなるかということは、大体のところは分かります。でも、調べても簡単には分からない様にすごく複雑にし続けています。税制、年金制度など、複雑ですね。なんだかよく分からないから、専門家に任せようとなります。ここがポイントです。資格制度にして、資格授与者や制度運営者に逆らえない様になっています。私も実際見てきましたから、なんとかならないかなと思います。因みに、船井総研の創業者は資格など興味がないと言っていたと思います。いろいろ内情を知っていたのでしょうね。いずれにしても、いろいろな制度は、もっと分かりやすく出来ます。でもなぜかやらないのです。
つまり、私が言いたいのは、みんながもっと楽に生活できるように出来るのですよ、もうそろそろやりませんか、という事です。その為には、今の社会制度の目的と運用結果がどうなるものなのか、また、実際どうなっているのかの情報がきちんと開示される事と、多くの人の気づきが必要です。今の制度は、みんなが楽になるものではないという事、「そんな事をしても無意味だよ」ということに気づくかどうかです。
やはり、情報開示、デクラスが必要です。

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