状況の捉え方

意識

状況の捉え方
「状況は状況でしかない。それをどう捉えるかはその人の思考に紐付けされる。」chieartさんの言葉です。
 私は東北地方出身なのですが、今から10年程前の、2011年3月11日の東日本大震災の時に、実家が全壊しました。その状況に対して当時の捉え方は、「生まれ育った家が無くなってしまった、両親の住まいが無くなってしまった、これからどうしよう」というものでした。もっと他にもありましたが、どの様に表現していいのかよく分かりません。それだけショックだったのだと思います。
そこから5年間は目まぐるしく時が過ぎていきました。家の片付け、親の世話、介護など東京での仕事と両立させながらの事でしたから、今思うと、よく体が持ったなと感じます。2014.15.16年と5人家族のうち3人が亡くなりました。この様に震災後の5年が過ぎて行きました。
それからまた時が過ぎて、次第に自分のペースでの生活を取り戻していきました。
現在、実家は更地になっています。普通なら何百万円もかけて解体、整理をしなくてはなりません。しかし、災害特例措置のおかげで全く費用はかかりませんでした。私は東京に住んでいて田舎に帰る予定もありません。なので、いずれは実費で実家の整理をすることになるはずでしたから、費用がかからず整理できたことだけ考えればこれはこれで助かったということになると思います。
つまり、家を失ったという状況は変わらないのに、それに対する捉え方が大きく変化したのです。実家を失ってしまったショックから、ある意味負担なく整理できたのかも、と変化したのです。実家は、いずれ必ず整理することになり、たくさんのお金がかかるはずだったのに、それが無料ですんだのですから、良かったね、なのかもしれません。実際に何人かの方からその様に言われました。
この状況を、「何でこんな目に遭わなくてはいけないのだろう、別に何も悪いことなんてしてないのに」という様に捉えたときもありました。でも今はまったくその様には思いません。むしろ一気に整理することになり、これで良かったのかもしれないと感じてます。現金なものですね。
要するに、毎日毎日起こる、目の前の状況とは、状況はただ状況に過ぎなくて、それをどう捉えるかは、その人の思考次第ということで、全く違うものになるということなのです。
私の今回の場合は、時間をかけて捉え方が変わりましたが、逆に、目の前の状況に対して、さてどれでいこうかな、どう捉えようかなと、客観的に選択肢を意識して選択する余裕を持てたら、楽しいかもしれませんね。つまり、”状況に呑まれない”というのが重要なのかもしれません。冷静でいられますから。
でも、どんな選択をしてもいいのだと思います。各々、その時に必要な選択をするのでしょうから。魂の選択に間違いはないのです。

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