生命の在り方

意識

生命の在り方
「人が病んでいること、さまざまな障害を持っていますそのことの意味こそが、とても大切なことであると言えないでしょうか。人の生命を何が何でも永らえる、あるいは障害を取り除こうとする行為、その傾向が強くなればなるほどさまざまな問題が新たに生じてまいりましょう。それは新たな犠牲者を生み出していくことにもつながりかねません。」
(私は愛する 山田征著)
これは、私が度々引用させていただいている山田征さんの本に書かれていた言葉です。人の生命に対する考え方や、それは今どの様な傾向にあるか、また将来的にはどうなる可能性が高いかを話していました。因みに、この話は、今からちょうど31年前に書かれたものです。今読んでも、まったく古さを感じないばかりか、現在の状況を的確に予測していた様に思います。
 人間の生命に対する考え方は、いろいろあると思います。それは、それぞれの死生観によって、考え方の違いが出て来るのだと思います。
例えば、人間は死んだらもうおしまい、何も無い、あの世などと言うものも無いと思っている人は、一回きりならば、好きなことをして思い切りやりたい様にやるのがいいと考えたり、逆に、死ぬのが怖くなり、何とかして少しでも生命を永らえようとしたり、考えすぎて、絶望感に苛まれたりするかもしれません。この様に少しでも生命を永らえようと考える人の中には、自分が病気になって、自分の臓器がダメになったら、誰か他の人の臓器を移植してでも永らえようとする人が出て来るでしょう。お金があれば、自分で何とかして、無ければ寄付を募ったりするかもしれません。そして、この様な人が増えれば、仲介業者が必ず生まれて、一つの”社会的モラルを超えたビジネス”になるかもしれません。実際に、世界中には、この仲介業者は、たくさん存在しますし、ネットワークも出来上がっているようです。自らお金のために片方の腎臓を売ったりする人もいます。または、その為に、人身売買が横行したりして、犠牲者が出ているという話もたくさんあります。上記の話は、こうなる事を予測していたかの様です。
私はこの話を読んでいて思い出した事があります。それは、ある国の大臣クラスの人が、他国のテレビ局のインタビューで臓器移植の話になった時に、「我が国では、すぐに必要なものを提供できます」と笑顔で話した後に、他国の放送局の人から、「なぜそんなにすぐに適合する臓器を見つける事が可能なのか、ストックがあるのか」などと問い詰められたら、逆ギレしてその場を去ってしまったことがありました。この様な政府の中枢にいる関係者がそんな態度を取ったら、犠牲者を出しながら、商売していることを認める様なものです。近い将来に真実が明らかになると思います。
もう一つ、別の死生観を例として挙げると、魂は不滅で、意識、エネルギー体として存在しているとするものがあります。それは、私達の本質、魂は、地球で、人間の肉体を借りて、自分で決めた限られた期間に様々な経験をして、感情を味わい、気付きを得る為に、何度も何度も転生を繰り返しているという考え方です。そして、肉達は朽ち果てるので、そうなったら、一度エネルギー体に戻り、休息を取ったら、また、いつか転生して、やり残したことや、経験してみたいことなどをしているとする考えです。つまり、”私”の意識はずっと存在するということで、地球の法則ならではの経験をしていて、もう充分やったと感じたら、地球とは違った法則の元で経験する為に、地球以外のところへ行くという繰り返しを永遠にしているという考え方です。なので、地球での肉達死は、その長い過程の中の一つの変化に過ぎないということです。
 私は、いろいろな死生観があって構わないと思います。その時の自分に合ったものを選択すればいいと思います。でも、自由意志の尊重と選択の自由がありますから、人を傷つけたり、強制したりしてはいけないと思います。それが前提としてならば、やりたい様にやるのがいいと思います。いろいろあってこその学びだということです。
こうして見てみると、人間とは、世間一般的に良いことも悪いことも、どんなことでもしてしまうのだなと感じます。極闇・中間・光のどれでも自分が望めば経験できるのかもしれません。そして、その選んだところで、悲しみ、恐ろしさ、妬み、暴力、痛み、絶望、喜び、至福などを味わい、それらから何かを学ぶのだと思います。
私が今書いたことは、本当かどうか分かりません。しかし、この様な考え方があると知るだけで、少し気が楽になったり、前向きになったり、少しだけ余裕を持って生きていける様になるのではないでしょうか。
この様に、どんな死生観を選ぶかで、ものの見方や生きる姿勢が変わると思います。だとしたら自分が楽で愉しくなるものを探して、それを選んだ方が良さそうです。でも、その前に自分の本質、魂がやらなければならないことがあるのだと思います。一人一人に課題があるということです。考えてみれば、すべて順調だったら、学びがありませんから、転生する必要がなくなってしまいます。大元のバイブレーションに近づいていくには、今の自分のバイブレーションに応じた目の前に現れた事にしっかりと向き合って対処することが大切だと思います。そうやって、徐々にバイブレーションを上げていき大元に帰るのだと思います。そう考えると、やはり、私達が今の名前で生きる地球での期限付きの生命とは、一度限りの大切なものなんだと思います。無理矢理生命を永らえるようとするのではなく、目の前の現実にどのように向き合って何を学ぶかがより大切だと思います。

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