鳥の話
環境活動家の山田征さんの”私は愛する”という本の304ページから始まる文章がすごく好きで、度々読んでいます。全文を載せると著作権侵害になる可能性があるので、どんなものなのかだけをご紹介します。本当は全文を載せたいのですが、やはり、そのやさしい文章は、実際にその本を見て頂ければと思います。
それは、山田さんが冬の寒い日に、冷たい雨に濡れている小鳥たちを心配するところから始まります。木々は葉も落ちてしまい、雨を避けるのも大変なのではないかと心配しています。その後に、鳥たちの応えが語られるという文章になっています。
鳥は、「はい 仕方ないので この私達はいつものようにしているのです」と話し始めます。そして、「寒い冬を決して嫌だと思わないし、”あなた”に創られたままの習性、姿、在り方のまま、普通に生きています」と語ります。その生き方を、「なんて事ないです、ただそうしているだけなのです」と続けます。そして、「恵みの雨や雪が無かったらどんなに哀しいことか」と続きます。
この様に寒くて仕方がないと思われる環境でも、”恵みの”、と捉えています。そして、「そんな濡れた羽も晴れたらまた軽やかな姿に戻してくれる」と感謝すらしています。雨にも雪にも太陽にも感謝しているのです。鳥は、他の存在それぞれのお役目と力を尊敬しているのですね。
また、この雨のことも「”あなた”が創造した」と言っています。だから、鳥も雨も「分かたれた別個の存在ではない」、つまり、「”あなた”に創られた兄弟、姉妹なのだ」と語っているのです。それぞれが、「その形と在り方が少し異なるだけ、そして、そのそれぞれが、個性を持てて喜んでいるのです」と語っています。
後半では、山田さんの家のストーブの火、その上のヤカンの中の水、蒸気を兄弟、姉妹と呼んでいます。そのそれぞれが「私が私であることを自然に受け入れ喜んでる、私達はあるがままで幸せと共に生きている」と語っているところで、風が吹きます。鳥は、「風も兄弟で、あるがままに幸せにしているから心配しないでください」と言います。そして、最後は、「伝えることができて、ありがとうございます」で終わります。
この文章では、人間の本質(分魂)が思ったこと、いわゆる、鳥や雨や雪、水、風が創られ、それぞれが意思を持ち、鳥は本能のまま、その他は創られたままを自然に受け入れて幸せと共に生きているということを伝えています。自然に受け入れているのです。そして、このことは、自由意思を持つ人間の生き方を考えるうえで、非常に参考になる話だと思います。
人間は鳥や雨、雪、風などそれ以外の存在するもの全ての在り方を理解してそれらを生かすように行動しなくてはならないのだと思います。今までは支配する感覚ではなかったでしょうか。それでは、自然破壊を平気でしまくって来たのも分かる様な気がします。もう自然界もいいかげんにしてというところまで来たのだと感じます。だから、この様な話は人間の思いを変えるきっかけになる様な気がします。
なんだ、この訳の分からない、変な話は、と感じる人もたくさんいると思います。なので、どの様に感じるかは各々自由です。
しかし、SDGsの様な詐欺的なアプローチではなくて、人間は地球に生かされているという観点から見直しを始めないと必ずそれなりの結果になります。思ったことは、いつかは現実になるからです。その思いを変えればもっと地球で生きててもいいよとなると思います。
そうなるために、私はもっと謙虚で誠実になろうと改めて思いました。
コメント