歩く
私は、歩くことが好きです。というより、好きになりました、と言った方が良さそうです。以前は、家からわずか二百メートル位にあるコンビニに行くのにも、車で行く様な面倒くさがり屋でした。食事も、決まった時間で、三度摂らないといけないと思い込んでいましたし、間食も度々していました。体重も今より二十キロ程多かったです。ジムに行ったり、サプリ飲んだり、一応健康に気を付けているつもりでした。それでも、風邪を引きやすかったし、インフルエンザにも度々罹っていました。脂肪肝になったり、腎臓結石などで何度も入院して、手術も何度かしました。しかし、薬を飲んだり、注射を打って、酷い目に遭った経験がありましたから、薬は飲みませんでしたし、予防接種も受けませんでした。
二十年程前のことですが、地方から東京へ戻ったのを機に、車を廃車しました。それ以降持っていません。こんなにお金がかかっていたのだなと改めて思いました。一週間に一、二度乗るくらいでしたから、ちょうどいいきっかけになりました。その浮いたお金で旅行などいろいろ出来ましたので、なんとなく得した気分です。車が必要な時はレンタカーで十分です。なので、必然的に移動は、歩きと電車、バスなどになりました。そうしたら、次第に体重も落ちてきて、なんとなく体調も良くなってきました。あれほど苦しめられた、結石も少なくなりました。もう今は、のたうち回るほどの激痛に苦しむことも無くなりました。気が付いたら肩こりもなくなり、タバコも吸いたくなくなり完全にやめられました。以前は、吐くほどの肩こりに悩まされ、タバコは多い時には、一日六十本位吸ってました。
何が変わったのかというと、周りに溢れる情報に振り回されなくなった事と、自分の体に聞くことを優先する様になったという事です。具体的には、お腹が空いてなければ食べない、体が重いと感じたら走らないで歩く、などの様なことです。それで、最近は、朝は食べません、昼は普通に食べて、夜はお酒を呑みながら、基本、炭水化物抜きの食事です。夜八時には食べ終わりますから、翌日のお昼まで十六時間の断食になります。でも、それを課してはいません。何でも義務化しないということです。体に聞いたらこの様になりました。
私が感じたのは、もちろん個人的にですが、食べることにあまりこだわらない方が気が楽で、逆にお腹が空いたら、好きな物を美味しいと感じながら頂くのが、気持ちがいいし、そして感謝の気持ちが湧いてくるということです。気分が良くなり、体も軽くなりますから、歩くのが全然苦じゃなくなりました。歩く事で、健康の貯金をしている感じでしょうか。そして、気分が落ち込んでる時や、肩が凝りそう、血の巡りが悪いかなと感じたら、休むのではなく、逆に歩きに出ます。歩くために歩くのです。何も考えないでしばらく歩いていると、気分も良くなってきて、血の巡りも良くなり、体が温かくなり、まわりの風景を見るのがなんだか楽しくなってきます。季節の花を見て感謝したり、ゾロ目のナンバーの車を何台も見たり(因みに今日は六台でした)、彩雲を見たり、不思議な人とすれ違ったり、時には猫が寄ってきたりして、一気にバイブレーションが上がる気がします。今日載せた写真が、今朝の散歩のときに、近づいてきた猫です。触ろうとしたら逃げられちゃいました。こういう時は、向こうが触れるまで待てばいいのですね。
また、歩くのが好きになると、かみさんからあれ買ってきてと言われたら、すぐに「はいっ」と答えられる様になりました。いつもではありませんが。でも、こんなやりとりだといい流れになります。自分の体の調子は良くなるし、家の流れも良くなるし、スマートにもなりました。なので、いろいろお洒落も出来る様になりました。
私は、歩くのが好きになったら、肩の力が抜けて、あるがまま、なるがまま、これでいい、それでいいということを、自然に受け入れる様になったと感じます。やはり、どんな体にするかを、自分で決めてきているそうですから、体の声を素直に聞く様にする事が、自分の心に素直になることにもなるのだと思います。それが自然に出来ていれば、自分の本質に沿った流れに乗れるのかもしれません。今、また、かみさんから買い物を頼まれましたので、喜んで、歩きに行きたいと思います。
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