被害者意識

世界

被害者意識
 私達は、何か上手くいかない事があると、その原因を探して、時には他の人の責任を追求したりします。実は、目の前のことは、自分の選択の積み重ねが結果として現れているのですが、でも、その様な考え方ができない場合には、他の人や、何らかの”もの”に原因があるとしているのではないでしょうか。
例えば、寝坊して待ち合わせの時間に遅れた時に、起こしてくれなかった人のせいにしたり、株を買って半値になってしまった時に、案内した人や会社のせいにしたり、お酒を飲みすぎて、翌日、会社を休むことになった時に、お酒を勧めた人や、止めてくれなかった人のせいにしたりなど、なんでも自分以外に原因があるとする人がいます。そういう私も8年前位までは、そういうところがたくさんありました。しかし、今は、すべての原因は我が内にあり、と分かりました。瞬間瞬間の判断は自分で下しているからです。その判断が繋がって今が現れているということです。
もう一つ、原発を例にあげます。これは、一度事故を起こすと大惨事になります。チェルノブイリや福島の事故が証明しています。では、そんなに恐怖を掻き立てるものが、なぜ無くならないのでしょうか。それは、利権を貪る政治家や官僚、業者に原因があるのでしょうか。しかし、よく考えてみると、私達のほとんどは、毎日、電気を湯水の如く使ってます。そこに何か原因はないでしょうか。その何かがその原発という存在を許しているのかもしれません。つまり、自分にも原因があるのかもしれないということです。そのことに気がつくまで原発は存在し続ける様な気がします。
私は、一段上から話しているわけではありません。私自身、この様な”被害者意識”をたくさん持っていました。この意識とは、あの人が悪い、あれがあるから悪いなどと、誰彼構わず、人だろうがものだろうが裁きまくるという思い癖というものです。今考えると、そういう時は、いつも何か辛い気持ちがあり、イライラしてたり、またそれも何かのせいにしたり、なぜ自分ばかりがこんな目に遭わなくてはならないのかなどと考えていました。これが高じると絶望感に苛まれることがあります。この”自分ばかり”という思い癖が無くならないと、辛さの無限ループにはまりやすくなります。ちょっとしたことでも、他に原因を置きますから、立ち位置や軸が定りません。
ここまでの話は、いわゆる良い悪いを言ってるわけではありません。つまり、その思い癖による言動・行動も、自分の貴重な学びの一つなので、ハッと気付くまで、いろいろなことが続くということです。そして、私達全員には、それぞれのタイミングで気付く時が必ず来ます。そうして一旦気付くと、一気に目の前が広がる感じがして、気持ちも楽になって、イライラが無くなります。また、騙されたりなどの変なことも少なくなります。偉そうに言ってますが、私の場合は気付くのに五十年かかりました。
この被害者意識を無くした視点から、世の中の様々な出来事を見る人が増えると、世界がガラッと大変化すると思います。すべてには繋がりがあります。本当は嫌なのにしている事はないでしょうか。本当はやりたいのにやってないことはありませんか。こういう他人軸に傾いてる人が多ければ、やはり、それなりの世の中が現れます。今の自分の言動・行動をじっくり見直してみると、思わぬ事に加担していたり、自分が一因だったりしていることに気がつくかもしれません。
世の中には、被害者意識とはどういうものかを熟知している人達がいます。その人達の中には、その心理状態を意図的に作り出し、その状態になっている人達を利用する人がいます。例えば、ある国を窮地に追い込んで、頃合いを見計らって、あなた達の国がこうなったのは、実はどこどこの国の仕業ですよ、と偽の原因を伝えて、さらに私達が支援しますとか言って争いに持っていき、武器などを売り、稼ぐということを何度もやってきています。世界史の戦争はほとんどこんなものだとする人もいます。具体的には、意図的に物流を止めて、物不足や食糧危機にしたり、返済できないのが明らかなのにお金をどんどん貸して、期限が来て返済できなかったら、それをネタに言うことを聞くよう恫喝したり、そんなことをずっとしてきている訳です。こんなことをしているのが、有名な国際機関や同盟組織や王族・皇族や大会社やセレブだったらどう思いますか。有名だとか、急に有名になるのには、それなりの裏というか、理由があるのです。だから、注意が必要なのです。
 とにかく、私達は、この様なことを終わらせて、次のステージに行くタイミングに来ていると感じます。そこへ行く為には、一人一人がしっかりと自分軸に立ち、被害者意識を払拭し、瞬間瞬間の判断は自分がしていることであり、その判断の積み重ねの結果として今という現実が、自分の目の前に現れていると自覚して日々生きていこうとする努力が大切なんだと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました