個性

個性
　人間の魂は、初めから個性を与えられていると言われています。もしそうならば、肉体を纏って、この世に顕現して来たとき、話し方、仕草など表現の仕方に自ずと違いが出るのではないでしょうか。それぞれが同じ事を見て、それを言葉や行動で表現したら結構違ったものになると思います。そのどちらがしっくりくるかは、波動が合うかどうかも影響するのだと思います。だから、皆、同じ様にやりなさいということには、土台無理があるということなのでしょう。でも、個性を抑え付けられたり否定されたらどうなるのでしょう。
　学校では、カリキュラムがあり、それに基づいて授業が進められています。それらは、ほぼ一律的なものであり、それを網羅したテストの点数で優劣が決まります。この流れが大学まで続き、就職先にまで強く影響しています。しかし、教育目標や指導内容に合わない個性を持っている人達には、ある意味、非常に進みづらい社会システムに固定されているのではないでしょうか。教育には莫大な税金が投入されているのですから、もっとそれぞれの個性を活かせる内容にできるのではないでしょうか。教育を受ける権利はありますが、学校に行かなければならない義務はありません。それなら、一人一人の実情に合わせて、支出の仕方を柔軟にしたらいいのではないかと思います。もうそろそろ、今までのカリキュラムの、本当の動機を見直さざるを得ない状況になって来たと感じます。教育に限らず、一部の人々に都合の良い動機は、もう隠せない時代になって来ています。
そうなると、働き方も変わって来るのでしょう。本当の意味での個性を尊重する社会になるのならば、社会の価値観が変わると思います。偏差値の高い一流校を出て、一流会社や官僚になるのが、今までほどの価値を持たなくなるのだと思います。その様なもの自体が無くなるかもしれません。今の学校や行政システム自体がです。ある意味これらは、今までも幻想でした。そうあるのが当たり前と思い込まされていたのですね。何となく受け入れていた訳です。しかし、これからは、もっと自由になれると思います。そうなるには、もう少し全員の本気の努力が必要です。自分を知る努力のことです。その事自体を、あまり難しく考えないで、本当はこれをやりたいのだけどとか、本当は、こちらの方が好きとか、本当はもっとゆっくりしたいとか、この様な気持ちに気付いたら、その気持ちを見つめて、大切にするということから始めたら、自分の内側をどんどん確認できる様になり、本当の自分に、いずれ気が付くと思います。それは何だろうと思ったら、どんどん追求してみて下さい。たぶん、すべての完璧な答えは我が内にありだと気付きます。
　昔から、何となく元気の無い子供や大人、目が虚な人が周りにもいたのではないでしょうか。社会システム等の枠が窮屈なことに、気が付かないのか、気付いても無理していたのか、我慢していたのかいずれかだったのでしょう。この様な人は、個性を否定されていることで、魂が憎しみや怒りに包まれてしまっている状態なのだと思います。みんなに個性が与えられているのですから、否定されたり、抑えられたりしたら、そうなります。だから、自由意思の尊重と選択の自由がどれだけ大切かが分かると思います。個性を抑えたり否定したりすると、怒りや憎しみの感情が発生することが分かっていて、わざと巧妙な仕組みを、長い年月をかけて、人々に分からないように仕組んで来た人達がいるのです。この人達は偽我を本質と錯覚して、偽我に生きています。そんな自分に気が付かないのです。この様な人達に、人には上も下も無いのですよと言っても理解するのが難しいでしょうから、「そんな事してたら苦しくなりますよ、そちらじゃないですよ」と、祈りで愛を送り続けるのが効果的だと思います。そして、この人達が変われば、必ず世界は平和になります。例えると、ゲームをしてたら、自分を見失い、勝つために殺し合いをしてました、みたいなことを今しているのだと思います。異論はあると思いますが、私達は、肉体を脱いだら、この世の全てを持って行くことはできません。すべてです。これには異論はないと思います。それなのに、なぜ、そんなものに執着しなくてはならないのでしょうか。
　自分の個性はなんだろうから始めて、自分の内側を見つめ続けていったら、必ず本質に気付きます。その過程で、この世の全てはそこに気付くための道具であることに気付きます。そうしたら、必死になって戦うことの愚かさや無駄に気付くと思います。すべての答えは我が内にありです。外側の事象に振り回されるのは、もう程々にしたいものです。
個性を否定されたら、どうなるのでしょう。
それは、魂が憎しみや怒りに包まれてしまいます。だから、その様なことはしてはいけないのだと思います。もし、まだ、いろいろ理屈をつけてやり続けるならば、世界は不調和な想念に満たされて、今までと何ら変わらないでしょう。でも、私は、もう既に精神階層では、猛スピードで激変が起きていると感じています。だからこそ、今が、本質に気付くチャンスなのかもしれません。