「人々の心は、ほとんど無意識のうちに何かに寄り添い、支配されていくなかで自分の安心を得ようとする傾向がある。縛るものと縛られる者との関係はいつの世にも消える事のない一つの社会的習性になってしまっている。」
山田征さんの「光と影のやさしいお話」に書かれていた言葉です。
以前、「組織」という題のお話の中で書きましたが、大企業に所属していると、確かにいろいろな面で守られているのは確かです。福利厚生面は充実していますし、安定、安心感は大きいです。私も長年所属してました。そして、その反面いろいろ縛られているということにも気づかなくなってたのも事実です。良い、悪いではなくて、何でも、メリット、デメリットがあるということです。
さわかみさんの話の中に、ウォルマートの話が出てきます。地方に進出するときに地元商店が競争にかなうはずもなくつぶれていくところなど、日本の地方のシャッター通りをイメージさせますね。一旦個人商店街が廃れると、再興にはかなり時間がかかります。私の故郷も、駅前商店街が様変わりして、老舗がなくなり、大型店舗が出来て、しばらくは繁栄しているかに見えましたが、不況になると大企業の撤退も早く、跡地は更地のままです。閑散として昔の賑わいは戻ってません。
やはり、大資本、政治家の絡んだ、いわゆる政治的案件には注意が必要です。でも選んだのは地元民ですから仕方ありません。故郷の状況を見てつくづく思ったのですが、時間をかけて作られてきた個人商店街、街というものは、一見旨そうな話に簡単に乗ってしまうと、コミュニティも壊れ、人とのつながりも希薄になり、再興にはかなりの時間がかかるということが分かりました。
このようないろいろなことを経験して、痛い目にあったりして徐々にまたコミュニティは新たに形成されていくのでしょう。ただ、ここは日本です。長年諸先輩たちが築き上げてきたものがあります。それを無視するようなことは簡単にしない方が良いとは思います。グローバルな考え方もありますが、何でもメリット、デメリットがあります。なので、そんなに急いで事を運ばなくても良いのではないでしょうか。
ことを急がせる人達にははっきりした動機があります。ほとんどはお金です。収益です。そして、一度そのことが完了しちゃったら、正直あとはどうなっても構いません、という気持ちもあるかもしれません。ないってことはないです。ここら辺は経験上分かります。その後、問題が発生したら、新しい商売のネタを考えて、ソリューションしましょうと言ってきます。
あと生産性という言葉、経済的に限らず専門用語には注意しましょう。大事なのは中身、動機です。
それはともかく、こんな繰り返しでいいのでしょうか。巻き込まれたら面倒ですね。私はもう嫌です。どうなるかは分かりませんけど。
こういう話は、10年位前に、たしか、東大教授の鈴木某先生が言っていた、「今だけ、金だけ、自分だけ」というフレーズを思い出します。農業関係の専門家だったと記憶してます。国会の何かの委員会で発言してました。
こういう世界に少し参加する人数が多くなり過ぎたということでしょう。だれでも一度は楽して金持ちになれるかもしれないならちょっとやってみようと思いますものね。私もありました。でも苦しいことの方が多かったです。
それで、もういいかなあ、です。
もっと、のんびり、人との交流が適度にあり、楽しくやれる社会を強く意識して、それを選択していきたいと思います。
なので、今の日本の政治家の有無を言わせないやり方には、ちょっとついていけませんって感じです。
そろそろ、今まで大分やってきちゃった仮想現実から出て、もっと自分軸の今を生きるとしましょうか。
そういう人がもっと増えたら、とんでもなく多様性の社会になり、とっても面白そうなことになりそうですね。
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